特殊土木工事
地すべり対策工事
地すべり対策工事は「抑制工」と「抑止工」があります。
「抑制工」は、地下水位などの自然条件を変える事により、地すべり活動の停止あるいは緩和を図る工法です。
「抑止工」は、構造物の抑止力により地すべり活動の停止あるいは一部停止を図る工法です。
抑制工:集水井工・集水ボーリング工 施工状況
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抑止工:杭工 施工状況 |
のり面保護工事
のり面保護工は切土、盛土のり面の安定確保や緑化基盤の形成を目的として広く採用されています。植生工だけでは侵食や崩壊を防止できないのり面、または植生工が適さないのり面などに対しては、現場吹付法枠工などの工法が用いられます。
当社では、のり面条件に適した対策工を行います。
現場吹付法枠工 |
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グラウンドアンカー併用現場吹付法枠工 |
グラウンドアンカー・ロックボルト |
バイオプラスターチ吹付工法・ |
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バイオプラスターチ吹付工 |
バイオプラスターチ吹付工 |
バイオ注入マット工 |
バイオ注入マット工 |
アンカー工事
引張材(アンカー材)を定着層まで挿入・定着し、得られる引張力により斜面の崩壊防止、切土法面の安定、擁壁などの構造物の安定を図ります。
グラウンドアンカー削孔状況 |
グラウンドアンカー受圧板設置状況 |
大口径取水井戸(ラージウェル)工事
地すべり対策工の集水井技術を応用し、集水ボーリングを削孔後、集水ストレーナー管(NSTスクリーン、巻線型スクリーンなど)を挿入し、地下水の取水を行います。集水井本体には、一般にプレキャストRCセグメントが使用されます。
水道水源・農業用水源・工業用水源などにおいて、大容量の取水が可能です。
集水ボーリング |
取水状況 |
地下ダム用集水井工
ラージウェル工法は、離島における地下ダム用集水井にも採用されており、近年、実績が増えています。 |
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集水ボーリング孔 |
小口径推進工事(ST集排水工法)
標準的な地すべり地下水排除工における集・排水ボーリングは、管径がφ40~90mm程度の集・排水管を使用しますが、多量の地下水が集中する地すべりブロック等で大容量の集・排水が必要な場合は、φ300~600mmの大口径集・排水管を設置可能な「ST集排水工法」(NETIS:HR-990020-V)が採用されています。
この工法は、下水に用いる小口径推進工(鋼管さや管工法)を応用し、先導管の方向修正機能により極めて高精度(延長50mで1/300、延長80mで1/150程度)な掘削推進と、集・排水本管の同時挿入が可能です。排水トンネル内やφ3.5mの集水井内からの発進施工も可能です。
ST集排水工法 |
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地上⇒集水井内への排水推進状況 |
地上⇒排水トンネル内への到達状況 |
落し込みボーリング工事
地すべり地下水排除工として、落し込みボーリングにより地すべり発生の誘因となる地下水を、排水トンネル坑内へ排水します。
地上より削孔し、地下100~200mの排水トンネルに貫通させるため、削孔において正確な直進性が必要となり、当社では主に特殊削孔機(ソニックドリル)を使用しています。削孔後は、地下水の帯水層位置に合わせ、集水用NSTスクリーンなどを挿入します。
排水トンネル工事
地すべり対策工事として、ずい道(排水トンネル)掘削施工後にトンネル坑内から集水ボーリングを行います。
大規模な地すべり対策工事では、落し込みボーリング工や集水井工など他の地下水排除工と併用することで、立体的な排水対策(立体排水トンネル工法)が採用されています。
ライナープレート式排水トンネル施工状況 |
排水トンネル内ボーリング室からの |
維持修繕工事(地すべり施設修繕・のり面施設修繕)
地すべり施設修繕(集排水ボーリング洗浄工) |
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近年、老朽化した地すべり施設を修繕し、機能を回復させる維持修繕工が重要となっています。 |
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特殊洗浄ノズルの地上噴射試験 |
集水井内での洗浄作業 |
のり面施設修繕 |
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以下は老朽化により亀裂が発生した法枠施設の修繕例です。 |
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亀裂への注入工 |
法枠工亀裂補修状況 |
亀裂のVカットと補修 |